真由子はそう言うと、ニコッと笑った。




「……ありがと。お世辞でも嬉しいよ」


でも私、そこまでキレーじゃないと思うんだけどなあ……。




「なに言ってんの!!お世辞なわけないでしょ!!ほんとにキレーだから言ってるんだよ!!」


真由子は私の机に両手を付き、身を乗り出すと、声を荒げてそう言った。




「……わ、わかったからちょっと落ち着いてよ」


そんなに怒鳴らないでよ。




「まったく……葉月はほんと鈍感だよね。自分がモテてることすら気付かないなんてどうかしてるよ。しかも、自分がキレーだってことも自覚してないし」


真由子は呆れたようにそう言った。