「顔真っ赤にしてー。ほんと可愛いんだから」


私は真由子の頭をクシャクシャと撫でた。




「もう……からかわないでよ葉月」


真由子が唇を尖らせる。




「はいはい。ごめんね」


「……もう」


「だって真由子が可愛いから、ついからかいたくなるんだもん」


「葉月ーっ」


「ごめんごめん。もう言わないから」


「……じゃあ許す」




そう呟いて、真由子は校庭の方を向いた。




「ありがと」


「でもね、私より葉月の方が断然可愛いよ。ていうかキレーッ」


「え?」


「高校生なのに高校生とは思えないほどの顔立ちだし、肌もキレーだし。背も高いから大人っぽく見えるよ」