「聞いてーっ!!さっきね、窓の外ジィーッと眺めてたら、伊吹先生と目合ったのーっ!!」


真由子はそう言うと、私の手をギュッと握った。




「そ、そう……」


思わず苦笑い。




「朝から先生と目合うなんて、もう幸せだよーっ♪」


真由子が満面の笑みを浮かべる。




「アハハッ……よ、よかったね」


「うん。なんかいいことありそーっ♪」




真由子はそう言うと、ウフフッと笑ってから自分の席に戻って行った。




「……はあ」


真由子のあんな顔見たら、もう苦笑いしか出来ないよ。




あんなヤツと目合ったくらいで"幸せーっ♪"なんて言っちゃってさ……。