「先生さよーならーっ」


真由子が満面の笑顔で伊吹に手を振る。




「おーっ、気を付けて帰れよ」


伊吹はそう言った瞬間、ウィンクをした。




?!?!


なに今の!!キモッ!!




なにウィンクなんかしちゃってんのよ!!


ていうか、今の絶対私にやったよね?!




「きゃあっ!!葉月、今の見たー?!伊吹先生、私にウィンクしてくれたよーっ!!」


それを自分にしたと勝手に思い込んでいる子が約一名。




「……アハハッ。よ、よかったね」


伊吹のイヤーな視線を感じながらも、そう答えるしかなかった。