「いらないです!!」


「お礼させろ」




なんないのよ!!しつこいわねーっ!!


いらないったらいらないの!!




「いい加減にしてください!!塾に遅刻したら、アンタのせいだからね!!」


「……チッ」




?!?!


コイツ、今舌打ちしたよ!!




「なん……きゃっ!!」

すると伊吹は、私の腕を掴んでドアに押し付けた。




「ちょ、ちょっとなにするんですか!!痛いじゃないですか!!」


いきなりなによーっ!!




「……お礼してやるって言ってんだから、大人しく受け取れよ」


伊吹が私をジィーッと見つめて、低い声でそう言った。