「なんでだ。手伝うくらいいいだろ」


拗ねたようにそう言う目の前の俺様数学教師。




「……ムリですよ。私、これから塾なんです」


こんな人の手伝いするくらいなら、サッサと帰りたい。




「……重いんだよ。手伝ってくれ」


「……はあ。わかりました」




しょうがないから、手伝ってあげるか。


今回だけは。




「サンキュー。悪いんだけど、職員室にまだ残ってるから準備室に持ってきてくれ」


「……はい」




ため息を漏らし、職員室へと向かう。




「失礼します」


職員室の中へ入り、山のように積まれたプリントを半分持つ。