「ありがとう葉月!!さすがあたしの幼馴染み!!」


真由子はそう言って、私の手をギュッと握った。



「……アハハッ」


嬉しいやら悲しいやら……。




「そうと決まれば、早速先生にいっぱいアタックしなきゃね」


真由子はそう言いながら自分の席に戻って行った。




「……はあ」


……あんなヤツのどこがいいのよ。




サイテーサイアクの俺様数学教師だよ?


あんなヤツを好きになるとか、有り得ないわ。




「新山ーっ」


突然、誰かに名前を呼ばれた。




「ん?」


今、誰か私のこと呼んだ?