「大丈夫よ。目を合わせなきゃいいだけだもん」


我ながら、今いいこと言ったような気がする。




「ムリムリッ!!それも出来ない!!」


真由子は声を荒げた。




「……なんでよ」


簡単じゃない。




「だって目ぇ合わせられなくたって、伊吹先生が近くに居るだけでドキドキしちゃうもん……」


真由子はそう言うと、俯いた。




「……真由子って意外と純粋なのね」


こんなに顔真っ赤にしてる真由子、初めて見た。




「私は純粋なのーっ。だから一度好きになった人はずっと好きで居るタイプだよ、私」


真由子の言葉に、私はへえと呟いた。