「ん?なんだ新山?どうかしたか?」


伊吹がワザとらしく言った。




「……ちょっといいですか?わからない問題があるんですけど」


「わかった。今行く」




伊吹は私の後を着いてきた。


空き教室に入り、伊吹の方に向き直った。




「ん?なんだ?わからない問題があったんじゃないのか?」


伊吹が首を傾げてそう言った。




「伊吹先生、友達からなんですけど……先生は彼女居るんですか?って」


私はそう言って首を傾げた。




「彼女?彼女なんて居るわけないだろ?俺が好きなのはお前なんだから」


伊吹が私をジィーッと見つめて言った。