「私に逢いにきたのは、まだなにか理由があるからなんですよね?」


陸のお母さんの目を見れば、なんとなくわかる。




「……バレてしまいましたか」


陸のお母さんはそう呟き、力なく笑った。




「教えてください。……私に逢いにきた本当の理由は、なんですか?」


理由がなきゃ逢いになんてこないと思うし。




「……陸とあなたの関係を、知りたいの」


陸のお母さんは顔を俯かせて、小さくそう呟いた。




「……え?」


陸と私の……関係?




「あなたたち、付き合ってたんでしょ?」


陸のお母さんはそう言って首を傾げた。




「……はい。確かに付き合ってました」