「そう?あんまりムリしないでね」


真由子はニコッと笑った。




「……うん」


頷いたのはいいものの、私は真由子に手紙のことを言おうか迷っていた。




「……あのね、真由子」


一旦口を開いたものの、そこから言葉が出なかった。




「……ん?」


真由子が私の顔を覗き込む。




「……やっぱ、なんでもない」


ダメだ……やっぱり言えない。




「そう?……変な葉月ー」


真由子はそう言うと、自分の席へと戻って行った。




「……はあ」


あの手紙のこと、どう説明したらいいんだろうな……。