だけど、そんな矢先の出来事だった。


……なにも知らない私の前に現れた一人の女性によって、私の運命が大きく変わり始めていくことを知らなかった。




ある日、私の元に一通の手紙が届いた。


封筒には"新山葉月様"とただけ書かれていて、差出人の名前は書かれていなかった。




「……なんだろう」


私宛てに手紙って、けっこう珍しい。




私は部屋に戻り、差出人の名前が書かれていない封筒を開けた。


その中には何枚か便箋が入っていた。




私は便箋を封筒から取り出した。


そしてそのまま中身を見てしまった。




「……っ！！」


私は目を大きく見開いた。