「……うん」


この時の真由子は、今までで一番優しい気がした。




「真由子、ありがとう」


私は真由子を見つめた。




「え?」


真由子が不思議そうな顔をする。




「真由子が幼馴染みでよかったよ」


ほんと、真由子が居てくれて心強いよ。




「そう?……私も葉月が幼馴染みでよかった」


真由子はニコッと笑った。




「うん」


真由子が居てくれなかったら、私はきっと陸への想いを断ち切れなかったと思う。




「なんかあったらいつでも私に言ってね。相談乗るからさ」


真由子はそう言うと、満面の笑みを浮かべた。