次の日、彼の所に、いつも通いつめてる、髪の長い少女が相談室にやって来たの。

「失礼します」

「はい、どうぞ。」

そのやりとりのあと、彼女はすぐに机に伏したの。

誠が、「どうしたんだい?」
と言うと、

「先生、あたし、もう生きていたくない。」

彼女は半泣きだったわ。

彼は彼女に優しく諭した。
あのセリフで。

「君が死にたいと言って生きてる今日は、昨日死んでいった人が生きたかった今日なんだよ?」

思わず、笑ってしまったわ。ミャアーってね。

だって、彼、棒読みなんだもの。

でも、彼女には、彼の言葉が染み入る見たい。

「うん。・・・ごめんなさい、先生。」

「いえいえ、さぁ、教室へ戻って。皆待ってるよ。」