夢を見た。


見た。だから、今は当然起きている。

夢とは―――。


簡単かつ簡潔に言うならば、夢を見る夢を見たのだ。








私は、疲れていた。疲れきっていた。
私は、足が重すぎて動けなかった。ので。
這ってベッドまで行った。

そして、寝転がって、一人呟く。

「あ〜退屈だ」


すると、声が聞こえる。


か細く、繊細そうな。
小さく、消えそうな。

「あなたは満たされていることに気付いていないのね。」


当然、頭の中で話をした。

「満たされている?私が?どこがだい?どこを、どうみたら満たされているなどといえるんだ!?」