あぁ…ムカつく。
王子キャラのままだったら結構好きなんだけどな…。
とか思いながら日悠を待った。
本当に20分程で来た日悠は、髪型がいつもと違って、少しドキドキした。
…少し…少しだけね?
「悪い…遅くなった。」
「別に大丈夫だけど。」
「ん。行くぞ。」
はぁ…俺様に戻ってるよ…。
日悠について車に乗った。
「あのさ…あたしに仕事来んの?」
それが心配だった。
「ん?あぁ…今度、SGの撮影がある。」
あたしには、日悠の言ってる事の意味がわからなかった。
「SG…って…あの人気ブランドのSG!?」
「他に何があんの?」
一々ムカつく…。
「何であたしみたいな新人がそんな…」
「は?契約書見てない?」
契約書…お兄ちゃんがさっさとサインしたから見てないよ…。
「見てないよ!!」
「お前、SGの専属モデルだから。」
意味がわからない。