「黒川……黒川陽奈……あった!」



あたしは、じぶんの名前を見つけて、そのクラスへ足を運んだ。



階段を上ろうとしたとき、


ドンッ!…と誰かにぶつかった。


「あっ!ごめんなさいっ!」

ぱっと顔を見ると…



どこかで見た顔…誰だっけ…


その人は、あたしに冷たい眼差しを向けた。





あたしはもう一度謝って階段を上った。


絶対見たことある…のに…それがどこでか、誰か、全くわかんない。