「お帰り。」

「ただいま…。」

お兄ちゃんは台本片手にあたしを迎えた。


こういうのは、さっと言っちゃった方がいいよね!?

「あのね…お兄ちゃん。」

「ん?」

お兄ちゃんは台本からあたしへと目を移した。

「ちょっといいかな…?」

「あぁ。」

お兄ちゃんはあたしにソファーに座るように言った。

「あ!俺、明日から一ヶ月いないから。」

はい?
一ヶ月って…明日からって…
じゃあ…このただっ広い一軒家にあたし一人!?

え!!やだ!!