「渡さないって…日悠君は…絵里奈さんのものじゃありません!!」
「あたしは奪ってみせる。あんたから、絶対に。」
嫌だ…日悠は…日悠だけは嫌だ
「止めてください…。あたしは絵里奈さんよりも、日悠君の事を想ってます。それだけは負けません。例え日悠君が絵里奈さんの隣にいたとしても。」
自分が何言ってるのか分からない。
でも…多分、あたしの素直な気持ちなんだと思う…。
あたし…日悠のコト好きなんだ。
でも、あたしの言葉で絵里奈さんの気持ちに火が着いた。
絵里奈さんは近くにあった果物ナイフを取って、刃をあたしに向けた。