「わかった。」

陽奈は部屋を出て行ったと思いきや、また戻ってきた。

「あ!!今日夜早い?」


今日は意地でも8時には帰ってやる…

「うん。」

「なら、ちょっと相談あるんだけどいい?」

何?相談って…好きな奴が出来たとか!?

困る!!それは困る!!

「ん。気が向いたらな…。」

そう言って、陽奈の横を抜けた。


まじ…どうしよ。
陽奈に好きな奴が出来てたら…。

ってか、なんで俺こんな焦ってんだろ…。

女避けがいなくなるから?
それもあるけど…なんか違う…。


「日悠君、後ろ髪はねてるよ?」

洗面所の鏡の前で考えてた俺に向かって、陽奈が笑って言った。

こんなふうに笑うなんて知らなかった。

めっちゃドキドキしてるし…

何これ…。
心臓がギューってなる…。