「なにが?」


「だって、あの人めっちゃカッコイイじゃん。」


あぁ。

亜季は面食いなんだっけ。


「顔が良くても、あの嫌味なくらい自信たっぷりな感じが気に入らない。」


そう…確かにカッコイイ。

背は高いし、日本人離れした顔立ちは周りを引き付ける。


でも、あぁいうのは嫌い。


「でもさ、なんか運命ぽくない?」


私とは逆にウキウキ気分の亜季。


「じゃぁ、亜季が落とせば?」


「…無理。だって私、楓みたいに綺麗じゃない。」


そう言って苦笑する。