「いい加減にして。私を馬鹿にするのももううんざり。
笑っていられるのは最初のうちだけだって、何できづかんの?」

切れてしまった・・・
こうなると、もう私は止められない。

「おまえ調子のんなよ?」

・反撃開始・

「調子のってんのはどっちだか。
それに、そもそもおまえが悪いんだろうが」

「てめぇ・・・」

そうして、けんか相手である、太田純也は手をあげた。

「手、出すんだ」

空中で太田の手は止まる。

「・・・」

唇を噛み締める

「そうやって卑怯な手ばっかり使ってきたねえやつだなあ、おまえは」

授業中、唖然とする先生含むみんなを見て、我に返った。

こういうときは逃げるに限る。

走り出した私を見て、先生も我に返ったようで

「大野~」

声を上げて追いかけてくる。


廊下を渡り終わって、階段にさしかかったそのとき。

私の運命は変わる。


あわてていた。


足をひねらせて、そのまま真っ逆さまに踊り場まで落ちてしまった

追いかけてきた先生の、唖然とする顔が見える。

偶然その場に居合わせた女子生徒の悲鳴。

駆けつけたクラスメイトも、純也も。

みんな青い顔をして私を見ている。

私の元に先生が駆け寄ってきた頃、

私は気を失った。