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「それで、俺は言ったんだ。『王様、それは魔女の罠でございます!』って、ね。王様は正気に戻って、その魔女を退治したんだ。すごいだろ?」


もぐもぐと口を動かしては、身振り手振りを交えて話をするアーレイに、エトワールはときに真剣な顔で頷き、ときに腹を抱えて笑った。


「その魔女はどうなってしまったの?」

「もちろん海の藻屑さ。俺が退治したんだからな」

紅茶に口をつけてエトワールは笑った。