この手紙をもしエトワールが読んでいるなら、俺はこの世に居ないことになるでしょう。

死んだらエトワールに渡してくれ、と、部下に頼んでおきました。

ほら、ネズミを敵襲と勘違いしたあいつだよ。

―ええと、書きたいことは沢山あるけれど。死んだ後のことは想像出来ないから、正直な気持ちを書こうと思います。



俺はね、君のことが好きだよ。誰よりも。一人の女の子として、エトワールが好きだ。


君のアップルパイをまた食べたいけれど――出来るならずっと一緒に居たかったけど、死んでしまったなら無理かな。
エトワールのアップルパイが食べられなくなるなんて嫌だなとは思うけど、そんなことのないように頑張って戦おうって思います。



唐突だけど、俺が騎士に憧れた理由を知ってほしいんだ。

それは、エトワールに平和な世界をプレゼントしたかったから。

エトワールの腕輪みたいな、綺麗なものじゃないかもしれない。血に濡れた平和なのかもしれない。けど、ずっとずっと、俺はエトワールを幸福にしたかった。



だから、俺の命をなげうってでも、エトワールを笑顔に出来るならそれでいい。エトワールは怒るかな?



…最後に。
平和をあげられなかったとき、死んだときのために、代わりのプレゼントを同封しました。
足りないかもしれないけど、俺だと思って、ずっと大切にしてくれたら嬉しい。



愛してる。