見覚えのある道になり もうすぐだな なんて思っていると、 来たかった丘に着いていた 砂弥さんに海の見える所まで車椅子を押してもらった 海は相変わらず 大きくて 青くて きれいなままだった 涙が溢れそうになる ただ静かに 大声を出して 涙を流したくなった 「砂弥さん、少し昔話をしてもいいかな?」