「なんだ!そうだったのか!じゃあ今度の中間で数学、満点狙いなさいっ」



マジ無理だし。


アタシ、馬鹿だし。


高校に入って満点を取ったことなんて記憶にない。


だが、ここで無理だというと厄介だ。


『もちろんっすよ』



「じゃあ、携帯の件はこれで終わりだ!期待してるぞ!」



斎藤が馬鹿でよかった。

アタシはそう思った。


「良かったね~。紗英。てかあたしのおかげ?」



『佳織ー。あんたのせいで中間が危なくなったよー。』