「いいなぁ〜やっぱり、結婚って素敵だねっ♪」
結婚式は無事終わり、あたしは2人のラブラブっぷりを見せ付けられた。
2次会誘われたけど、未成年だし…てか、正直…
ラブラブに付き合いきれなくなった。
まっじっで、ラブラブ。
ありえないってほどに。
あの、疾風がこっちに赴任してた間の距離が、このラブラブっぷりに影響したと思われるな。
あー…ちょっと羨ましい…
あたし、颯とイチャラブこいたこと、あんまない気がする…
あっ、あたし達も、この間まで距離あったからかな?
……いや、違うかも。
「結婚、結婚うっせー奴」
この、態度のせいかも!(怒)
「はぁっ?!世の女の子の憧れに、いちゃもん付けないでよっ!!」
あたしは、フイッと颯から顔を反らし、ズンズンと前を歩く。
颯って、こういうとこあるもんな…
だから、あたしの機嫌が悪くなんのよ。
だってあたしも…相当な負けず嫌いだし。
この颯の的確な一言が、妙にイラッとするのは、あたしのこの負けず嫌いをくすぐってるからだと思う。
フワッ
「えっ?」
颯の愚痴を、心の中で言っていると、急に抱きしめられた。
足音しなかったし、ここ…河川敷だよ?!
親子が近くでキャッチボールしてるよ?!
男の子が見てるよぉ〜(泣)
「李衣…」
掠れたような、颯の声に…胸が締め付けられる。
まただ…あたし、コレに弱い。
「何?」
あたしは自分の心臓の音に、声が震えないよう細心の注意を払って声をだした。
「震えてんぞ、声」
だけどバレた。
なんでぇ〜(泣)
「う…うっさい///」
「………」
「なっ何黙り込んで…へ?」
後ろを向くと、真っ赤な顔の颯。
「何?何で赤いの?」
「はー…」
あたしの質問に、深く溜息をつく颯。
「??」
「ったく…お前は…」
「何なのよぅっん?!」
呆れたように呟いた颯は、そのままあたしの唇を奪った。
あたしの後頭部に、颯の手があるから…離れられないっ!!
犬の散歩中のおばさんが、顔赤らめてるよっ!
恥ずかしいよー…息出来ないよー…
意識は朦朧。
クーラクラ。
あぁ…あたし、ここで…キスで死ぬんじゃ…?
「ぷはっ…はーひー…」
酸素…あたしに酸素を…
「ったく…そんなキスでへばってたら、俺と暮らすなんてのはムリだな」
「へばってないもん!!」
もうっ!颯ってば、あたしを舐めてるよ!!
あっあんなキスなんか…//
へっ…へでもないわっ!
だいたい、くらすって何よっ!
くらす…クラス?
「クラスって何?」
あれ?こんな発音だったっけ?
もっと…暮らすみたいな感じじゃ?
暮らす?
「暮らすっ?!」
えっちょっはっ?!
パニックに陥るあたし。
それを笑いながら見る颯。
何この…和やか的ムード…
流されるなあたし!!
もう一度聞こう。
「あのー…颯…さん?暮らすとは…どういったことで…」
意気込みは完璧だったけど、颯の顔を伺いながら恐る恐るだった。
「は?お前…マジ単細胞?」
た…単細胞っ?
ちょっと理解できなかっただけじゃん!!
あたしとアメーバ一緒にするとか…ありえないっ!!
「………」
あたしは無言で問い掛ける。
「ったく李衣は…」
颯は、ちょーーー呆れた、もうちょーーー呆れた顔で、
「俺が、李衣ん家に住むから暮らすんだよ」
溜息をつきながらこう言った。
は?
あたしの家に颯が?
意味わかんない。
ますます意味わかんないんスけど(汗)
「何だその阿呆面」
フッと馬鹿にしたようにあたしを見つめる颯。
いつかコイツを、あたしの思い通りに動かしてやる…!!
「あのさーお前ん家、親不在だろーが」
あっ…お母さん、単身赴任するのか。
お父さんは…今頃どこだろ?
ベトナム?北極?ナイジェリア?
「な…ナイジェリアって…ブッ」
ナイジェリアで笑われました。
「じゃあアルジェリア」
「ブハッ」
ツボらせました。イェイ!!
ってー話し逸れた。
「で、親がいないから…どうなの?」
「ばっか…ブッ…はーはー…あのなーその…心配だろ?」
えっ…颯…そんなこと!!
「お母さんがさ…李衣が、しぃに迷惑かけないかってさ」
……思ってないよね。
わかってたけど、淡い期待をよくも踏みにじってくれたなっコノヤロー!!!
あたしより弟か?そして、弟よりあたしの母親か?
あたしって…
あたしの居場所って…(泣)
「てか何で知ってんの?!」
そこ早く気付くべきだったし。
「あ?小宮間に決まってんじゃねーか」
奈葉か…やっぱし奈葉か。
「小宮間は、しぃが心配らしい。李衣がいっつもしぃにベタベタべたついてっから」
文脈おかしいしっ。
ベタベタまではいいけど、べたついてるって…何かあたし汚い存在?みたいな扱い受けてるよね…?
「わ…わかったよ…でも…お母さんは許「は?当たり前。つか俺、李衣の母さんと仲いいし」
何故?!
いつのまにそんな交流があったんだ?!
「疾風のやろーから番号分捕って、かけた」
ゆ…勇者だ…
この人に恐いものなんて…無いんだよぉ〜(泣)
「ついでに…梓衣とは何故…?いつそんな関係に…」
梓衣と会ったこと無いはず…
何故あたしの愛する梓衣を知ってるの?!
「いやらしい言い方すんなよ。ただ、俺の弟と梓衣が友達だったって話」
へーなるほ…
「ど…って!!」
「どってって何だよ」
「ちがくて、颯、弟いたの?1人暮らしじゃん」
「いる。言うの忘れてた。つか、李衣もしぃのこと言ってねぇし。いいじゃん」
………そうか。
あたしも聞かれないと、答えないしな…
「あ…ははは…うん。そっかー」
なんか、あたし達って、コミュニケーション不足じゃない??
知らないこと多過ぎでしょっ!!
「俺らってやっぱ、一緒に暮らすべきだろ」
ニヤリといやらしーい笑みを浮かべる颯。
「そっ…そうかなー?梓衣もいるし、お母さんいなくても大丈夫じゃないかなーいや、大丈夫だよー」
明らかに棒読みしてしまったあたしに、颯の言葉攻めが続く。
「李衣は、俺と一緒に暮らすの…嫌なのか?」
…きゅん
やばいっ!!颯が可愛い!!セコいよー(泣)
「いっ嫌なわけでもなくもないような気がするようでもないような…」
「どっちだよ」
「うぅ〜…一緒に…いたい…かな?」
「……」
あたしは恥ずかしさに俯いてしまったので、颯の反応を待った。
アレ?
どうしたのかな?
返事が無いから、あたしは上を向いた。