智の出発予定日は12月26日。
皮肉なことに、あたしたちの1年記念日の日に決まった。

クリスマスは盛大にお祝いをしようと智は言った。
しかし、あたしは何もやる気が起こらずに居た。

1年記念日を本当に楽しみにしていたから
どんなプレゼントをあげて、どこでケーキを食べようか
であった日からズット、ズット楽しみにしていたから・・・

クリスマスの夜、眠りに付いて
朝目覚めたら、もうそこに智はいなくて・・・
残されたプレゼントと思い出でだけで
あたしは2年も一人取り残されてしまうんだって・・・。

そんな風に考えただけで・・・もう
涙が溢れてくる。

智と離れたくない。離れたくないよ。。。

時間はどんどん過ぎて、あっという間に12月になった。
あと25日。
あと25日で・・・。

「ねぇ、萌・・・あたし待ってられるかな?」

久しぶりに萌とランチする事になった。
ため息ばかりのあたしに萌は言った。

『待ちたくなくても、待っちゃうんでしょ~!!!
 なら、とことん待ちなよ。たった2年なんだから!!!』

たった2年。
たった2年なのかなぁ。

「でもさ、あたしは待てても智が待ってないかも・・・」
『智、嘘ついたことあるの?』

「嘘は・・・付いた事ない。」
『じゃあ、大丈夫。キット大丈夫だから。』

『ところで、智くんへのクリスマスプレゼント決まったの?』
「まだ・・・何も。どうしよう!!!」
『じゃあ、探しにいこうよっ。とびっきりのプレゼントを!!!ね?』

あたしは久しぶりに笑顔になれた気がした。
考えたって仕方ないのに。
先のことなんて誰にもわからないのに・・・。

智のこと、最後は笑って見送りたかった。
笑顔のあたしを記憶に残して欲しいから。。。