「だ・か・ら


防空壕はひとりになる


場所だってこと。


愛子さんがいたら


ひとりになれないでしょ。」




「克己君のこと守るから・・・


守りたいの。


付き合おうよ。


そうだよ付き合おう。」




「でも、そんなことしたら


少なくとも二人の人間を


傷つけてしまうことになる。


愛子さんのご主人と彼女。


それに、自分の好きな男が


他の女といっしょに


暮らしていて平気?


他の女抱いていてもいいの?


そんなのって


自分がホストみたいでイヤだな・・・」





「私はね、


あなたとちゃんと向き合いたい。


電話をかけるのに理由考えるのが


面倒になっちゃった。


だって 本当はただ声が聞きたいだけ


なのに・・・ね。



声が聞きたいときには


電話する。


会いたいときには


会いに行く。


誰かと暮らしていても


他の女性を抱いていてもいいよ。


ちょっとはイヤだけど・・・