御聖堂の扉を開けると
ほとんど全員が集まっていた。
(わ。最後かも・・・。)
急いで自分の
クラスの所へ向かう。
「ごきげんよう。
帆風さんが時間ギリギリとは
珍しいこともありますわね。」
「そうですわね。」
「なにかあったのですか?」
みんなが次々に話しかけてきた。
『ごきげんよう、みなさま。
心配をかけてしまいましたね。
学校に来るまでに桜が
あまりに綺麗でつい、
見取れすぎてしまいました。』
「まあ。そうでしたの。」
「帆風さんらしいですわね。」
みんな納得した様子で頷いた。
・・なんとなく、
子猫と朝出会った男性のことは
黙っておくことにした。
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