ぬぁぁぁぁっっ!!

ハラタツ!!


何あの態度!

私はアンタの家政婦か!!



閉まったドアに向かって、あっかんべーしてやった




まぁ……

家賃も食費も雑費も、全部お兄ちゃんが払ってくれてるから……


朝起こしてあげてご飯作るくらいはしなきゃいけないんだけどさ?



……私……

せっかく明日休みだから遅くまで寝ようとしてたのに……





しょんぼりしつつも目覚ましを5時前にセットして、私は浅い眠りについた。





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──私は、

橘 音遠
(たちばな ねおん)。


只今高校1年生(に、なったばっかり)。




ちなみにあのお兄ちゃんの名前は……


橘 直人
(たちばな なおと)。


年は、21歳。

一応大学生(けど、あんまり大学には行けてないみたい)。




私は背が151センチしかないのに、お兄ちゃんは180センチ以上もある。


私は髪の毛が真っ直ぐストレートなのに、お兄ちゃんは柔らか猫っ毛。



私は中身も外見も平凡な中の中、至って普通なのに……


……お兄ちゃんは、最上級レベルの顔立ちとスタイルを持つ、まさに『完璧』人間。




同じ親から生まれてるのに……


どうしてこんなにも違うんだろうね?



神様って、何を思ってこんなに差別したんだろう?





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