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JOUJOUと瑛ちゃんは付き合いが長くて、鰐渕さんと個人的にも仲が良くて送別会も兼ねた飲み会を開く事になった。
私も呼ばれたけれど、ウーロン茶だけチビチビ飲んで一次会で帰る。

「しいちゃん帰るの?お別れにキスしていい?」

あんなにハイペースに飲んでたのに全く変わらない口調で平然と言う瑛ちゃん。結局、なんで仕事を辞めるのかは謎のままだ。


「若咲、早く帰れ。瑛太、うちのに手を出すな」

「はは、わにちゃん、ひどいなー。出したくても出せないよ?」

なんて会話だ。酔っ払いの戯言なのに、鰐渕さんの手を出すな、が嬉しくて、深読みしてしまうじゃないか。本当、やだ。

「わにちゃんがそんなんだからさー、困るでしょ」

ね?と私を見る瑛ちゃん。

「スタッフ思いの良いオーナーです。瑛ちゃんは絡まないの」

ねっ、じゃねーわ。と瑛ちゃんを睨む。瑛ちゃんが絡んだら結び目が分からなくなりそうな位もつれそうだ。

「良いオーナーはスタッフにそんな顔させません」

へらり、と笑う瑛ちゃん。

「わにちゃん、しいちゃん泣かせちゃダメだよー」

貰っちゃうよ、と言った瑛ちゃんはいつものように緩くて。