寒い…


痛い…



ふらふらと歩いていると、周りはすっかり暗闇と化してしまった。




ザ――――――――――……



歩くたびに痛みは増し、意識は遠のいていく。


あ… 


もう歩きたくない…


寒い…


痛い…っ




まーくんの笑顔を思い出す。


それにあったかいご飯、


あったかい布団…



あの家が、恋しくてたまらなくなる。


家に帰りたい…!!



…家?



あそこは、私の家じゃない。まーくんの家。


まーくんがこのまま見つからなかったら…





ばしゃばしゃと音を立てて、何かがこっちに向かってくる。



「チカ何してんだよ!!」




左の肩を強く掴まれ、ぐいっと強引にまーくんの方に向きを変えられる。



まーくん…