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「じゃぁ、今日はここまでー」
「「「「「「「「「「っしたぁ!」」」」」」」」」」
試合後のミーティング。
部長の挨拶を終え、俺はふぅと息を付いた。
試合は2-1。なんとか俺たちの勝ち。(ついでにその2点は俺が入れた)
終わった後、「なんとか体裁保てたね」と海斗にタオルを渡された。
そのタオルはいまだ俺の首に掛かっていて、傾いた日差しから俺の顔を隠すのに役に立つ。
「よっ、お疲れ」
「あ、お疲れ様です」
ポンッと肩を叩かれて振り返ると、俺と同じく泥だらけの瑞樹先輩と洋平先輩が立っていた。
今日の相手は守備力の強いチームだったため、どちらかと言えば細身の人間がそろっている俺らのチームは大分苦戦した。
それは守備も攻撃も同じこと、今日の試合に出たメンバーは皆泥だらけだ。
(あの綺麗好きな海斗でさえ、な)
(というわけで、すでに海斗はシャワールームにダッシュ済み)
「今日気合入ってたなぁ、拓巳」
「ハハッ、ちょっとコンディション良かったんで」
「とかなんとか。妃那ちゃんが見にきてたからじゃないのかよー?」
からかう様に小突いてくる洋平先輩を薄く笑ってかわす。
だから、瑞樹先輩の前で面倒くさいこと言うなっつの!
先輩相手だというのに思わず内心そんな悪態をついてしまった。
そしてそんな俺の中で渦中の瑞樹先輩はと言えば、口元に手を当てたまま終始無言で。
思わず俺は瑞樹先輩の顔を覗き見た。