「先輩が、好きだった、んだよぉ・・・っ」



あんなに最低な人だって分かっても、

あんなに女々しい人だって分かっても、

それでも、私が大好きだった人。

私の気持ちをすべて捧げた人。

どんな形であれ、



失恋、だった。



「うわぁぁぁぁん・・・っ!!」



瑞樹先輩。

貴方の瞳、

貴方の声、

貴方の姿、

貴方の笑顔、

貴方のすべてすべて、

あたし覚えてるよ。



「先輩、ごめんね・・・っ!」



あたしにとって初恋で。

あたし、上手く先輩と接することが出来なくて。

先輩の告白が本気か嘘か分からないけど、

あたしは先輩を好きって言ってたのに、

ずっとずっと優柔不断だった。

今だってこうして拓巳無しじゃ立てないくらいで。



「先輩・・・っ、先、輩・・・!!」



でも。

好きでした。

その気持ちは本当だった。



好きでした。

大好きでした。

私のすべてでした。

先輩。



大好き。



大好き。



大好き。



さようなら。