どこから崩れてしまったんだろう。

あたし、何を間違えた?

自分は決していい性格じゃないの、分かってる。

でもこんな風になるなんて、ちっとも思ってなかったんだよ。


思わないでいられたのは、

悔しいけど

アンタのおかげだったんだよ。


拓巳が欠けた自分が、こんなにも弱いなんて、想像したこともなかった。

それくらい、拓巳が側にいることは当たり前のことだった。



「拓巳・・・っ!!」



ねぇ、いっぱいいっぱい謝るから。

いっぱいいっぱい今までの分のありがとうだって伝えるから。

もう泣かないし、

ワガママだってちょっとにするし、

お菓子だっていっぱい作るし、

応援だって何度でも行くし、

ドライヤーちゃんと自分でするし、

拓巳の行きたいところにも付き合うし、



なんだってしてあげるから。



「───拓、巳ぃ・・・ッ!!」



ねぇ、たくみ。



あたしを、



ひとりに、しないで。





(気付くのが遅すぎたのかな)
(チャンスをください。神様より、拓巳に祈るよ)

(そんな拓巳のいない生活は、色を失って見えた)