―――ポンッ


「え…?」


あたしが顔をあげるとちょっと照れながらあたしの頭を撫でる裕也がいた。



「おめぇは自分で兄貴殺したと思ってるみてぇだが、そうじゃねぇぞ?」


「…………。」


「ただ…お前の性格上、自分が殺したと思わなきゃ気がめいっちまうんだろ?」



「…………うん」


「だから、おめぇはせめてもの償いとして兄貴の分まで幸せになんのが筋だろ?」


「わかってるよ……けど…あたしは…咲哉じゃなきゃっ……!」



「…………。さぁて!一緒に墓参りでもするか?今から…兄貴がいるとこに行こうぜ?」



あたしは一瞬戸惑った。
咲哉が死んでから一度もお墓参りに行ってない。
怖くていけなかった。
咲哉に突き放されそうで…けど……裕也と一緒なら………


「行くっ!行きたい……」



裕也はスッと立ち上がって行く準備を始めた。