「ふざけんじゃね―!!非通知なんぞで電話してきた挙げ句、黙りこくんか!?あたしをナメんじゃね―!!」


「………ナメる?ナメてなんかいないわ……。」


やっと喋ったと思ったと思ったら………


「じゃぁなんだってんだよ。つーか名前言えよ」


「名前?無理ね、教えたら咲哉さんみたいにあなたに殺されちゃうから…ふふっ」

「えっ…………」


あたしは一瞬頭がフリーズした。


咲哉?
殺す?
誰が?
あたしが……


やっぱりあたしが咲哉を殺した。



「あたなの事許さないから………咲哉さんもきっとあなたの事怨んでらっしゃるわ。………ふふふっ」

――ブチッ…

ツ―ツ―ツ―……



あたしはたまらなくなって電話を切ってしまった。
残るのは、機械音と咲哉への思いだけだった。