「 ね、君帰らないの? 」

「 帰る場所なんかない 」

少し肌寒い。

私の地元は、
きっと暖かいんだろな。

「 ね、君名前は? 」

「 名前?芽衣。お巡りさんは? 」

「 高田だよ。 」

背も高くて、
ガッシリしていて、
警察官って感じだった。

でもその中にも、
まだ幼さが残る顔立ち。

年齢変わらないんかな。

「 芽衣ちゃん 」

「 なに? 」

「 身分証ある? 」

「 しつこいな。何で? 」

「 気になる点がある 」

私はわざとらしく
ため息をつくと
取り立ての免許証を
彼に渡した。

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