先生はギュッと、
抱きしめてくれた。

雪も止みはじめた。

「 ごめんな。受け止められんくて 」

もう何も声にならなくて
枯れたと思った涙が、
ボロボロ溢れ出た。

「 も、大丈夫。 」

涙を拭いて笑うと
先生もニカッと笑った。

そしてクシャクシャッと、
頭を撫でると

「 気をつけて帰れよ 」

と言って手を振った。


遠ざかる先生。




幸せになってください。

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