涙が枯れた。

無理な事は分かってた。

でも0.1%の可能性に、
どうしても掛けたくて…

「 おめでとう 」

先生は悲しそうに
笑ってみせた。

「 おめでとう 」

本当は素晴らしい言葉なのに。
本当は嬉しい言葉なのに。

この「おめでとう」は、
なんでこんなに切ないの?


「 ありがとう。佐藤 」

先生はまた私の髪の毛を
クシャクシャッと撫でた。

これ先生の癖ね。

「 嬉しかったよ 」

「 うん 」

「 お前の気持ち。 」

「 うん 」

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