その道を行く途中、私の視界をもじゃもじゃしたものが横切った。 ふいに目をやる。 ひょろりとした手足 変わった服装 先っちょのとんがった靴 目までかかる栗色のもじゃもじゃヘアー… そう、今日まですっかり忘れていたいつかの海辺の彼だった。