サンルドは肩を竦めた。
「…はいはい、どうせ言っても聞かないんでしょー?クロード様」
いつもの軽い口調にもどる。
「…悪い」
「あは、今更何言ってんですかぁ?
貴方の事は、幼少の頃から面倒見てるんですよ?」
それにしても、と彼は言い、
赤ん坊を取り上げた。
「名前はなんですかー?
良く見れば、カワイイじゃないですかぁ」
「………」
「決めてないんでしょう?
そんな事だろうと思いましたよー…
僕が決めてあげましょーか?」
「アイル」
「へ?」
「アイル、だ…」
サンルドは少し目を見開くと、
次ににんまりと笑って言った。
「…へえ、良い名前じゃないですか」