廉side 『みんな今日は楽しもうゼ。』 俺はファンの女の子に手を振る。 正直、こんなの俺のキャラじゃない。 普段は笑顔なんてめったに見せないし、 語尾に「ゼ」なんて絶対つけない。 でも、まぁ、イメージというものがあるから仕方ないのだろう。 俺は明るく系のキャラで売り出してるから、それに従うしかないのだ。 一通り手を振り終わった後、曲が流れはじめる。 「love sweet」という、なんともくさいタイトル。 好きな人への思いを歌った曲だ。