「あ、中野先輩と川瀬先輩!!」

「やっぱ付き合ってんのかなぁ。」

「でも、お似合いだよね!!」


校門までくると1年生が俺らを見てヒソヒソと言う。



よく一緒に登下校してるから『付き合ってる』という噂が流れている。


たしかに俺は好きだけど、詩音の気持ちはわからないし・・・




詩音って好きな奴いんのかなぁ??



何度もそう思ったけど、『いる』って言われて、俺じゃなかったら
(ってかその可能性の方が高い)俺、立ち直れなさそう・・・




だから、中2になっても聴けないでいる。




「じゃあ、あたし先行くね。」




詩音はそう言って早歩きで先に行ってしまった。




詩音はやっぱ・・・噂を良く思ってないみたいだ。


やっぱ、俺のことなんてどうでもいいのかなぁ・・・。





「よ!!」