ガコンー・・・
「お前、彼女とはどーよ?」
啓人が俺に缶コーヒーを渡しながら言う。
「・・・どうって?」
俺は「さんきゅ」と礼を言ってそれを受け取った。
「んー・・・うまくいってんのかなって。」
「まー・・・普通に。」
俺たちの関係を狂わせてるのは・・・俺だよな・・・
「まあ、女ってよくわかんねーよな。
でも逆に女は俺たちの事よくわかんないじゃん??
お互いがお互いの事分かってないから
すれ違いとか起こるんだろ??」
・・・??
いきなりの啓人の言葉に俺は何も言えなかった。
「でもさ、それでも、好きだから・・・
誰よりも好きだからお互いの事知ろうとも思えるし
支え合おうって、支え合いたいって思うんじゃねーの??
片方がどんなに想ってもダメなんだよ、
お互いってのが重要なんだよ。」
啓人は俺を見てニカッと白い歯を見せて笑った。
「自分の気持ちに正直になれよ。
自分の心に嘘つくってのは
周りの人間も傷つける事になるんだぞ。」
「我がままになっても良いんだよ、時にはさ。」