「由優…」


ダメだよ…。
そんなに優しい声で呼ばないで…。


私……
もう限界だ…。


抑えようとしていた想いが一気に込み上げてくる。


今まで、ずっと抑えてきた気持ち…。


どうしようもないくらい体中を駆け巡っている。


「由優……」


もう一度、空守君が私の名前を呼んだ瞬間…


私の目から、涙が零れ落ちていた。