ガラっ───
「俺の席はー?」
「黒板見ろよ。」
「うーん。日下、日下、
くさ…あった!
憐また前後だあ〜!」
「マヂかっ…(涙)」
俺等は中学の時から同クラで
出席番号はいつも前後…
こいつの前は地獄だ…。
「れーんっ!こっちこっち。」
はあ〜
俺等は席に座って担任を
待っていた───。
ガラっ────
「「「「きゃーっ!」」」」
教室の扉が開き、
誰かが入ってきたと同時に
女の悲鳴?歓声?
とりあえずでけー声が
耳に飛び込んできた。
うるせっっ
「キャー!結城 美夢(ゆうき みむ)くん!ちょーかっこいい〜」
「生だよ!生結城 美夢くん!!」
「同じクラスとかやばーい!」
女たちはまだキャーキャー
騒いでる。
耳痛い…。
そこでひとりの女が
「里奈(りな)ぁ、美夢くんもいいけどぉー
霧島くんと日下くんも
めーっちゃかっこいいよねぇー♪」
「おー、憐。俺等かっこいいってさ!」
へっ。
お前等が見てんのは
どーせ顔だけだろ…。
「あーそっ」
「キャー!美夢くぅ〜ん♪」
ひとりの女が結城に近づいて名前を呼んだら───
「勝手に名前呼ぶな。
うざい。近づくなブス。」
教室中のヤツがみんな
唖然としていた。
「みッ…ゆ結城くん…
どーしてぇ〜(涙)」
「おー、あいつ言うね〜
なぁ?憐?」
結城 美夢───
女にヘラヘラしないヤツ
第一印象はそんな感じだった。
ガラっ───
「おーい、席に着け〜。
HR始めるぞぉー。」
そしてHRが始まった───。