「ヒカル!!ショウ!!」

弾けるような声に、2人がピクリと反応する。

2人は、まるで忠犬よろしくカオのもとに、走っていく。

尻尾と耳が見えるのは、多分……気のせい…だよな?

「カオぉう〜」

ヒカルがカオに抱きつき、顔をグリグリとすりつける。

……そこ、胸じゃないか……?

「カオ…心配した」

ショウは、カオの頭を抱き締めている。



………………2人とも、調子にのるなっ!!

と、カオからひっぺがす。
犬猫よろしく、首根っこを摘まれている2人は、邪魔するな!とばかりに睨む。
そんな2人を無視して、それより…とカオに向き直る。

「カオ…2人を知っているのですか?」

「うん…そのことなんだけど…」

言いにくそうに、私のほうをチラリと見る。

「どうしたんですか?」

促すように、カオに笑顔を送る。

「リヒトさん!私、ヒカルとショウで話がしたいの」

思いきったように、カオが言う。




…………は?

少なからず、ショックを受けて、思わず固まる。