リヒトから、連絡を受け、今僕たちはカオとリヒトが住んでいる屋敷に来ていた。

カオは、部屋でまだ寝ているらしい。

とりあえず、どうしてこういうことになったのか、説明をしてもらわなければならない。

大事なカオのこと。
リヒトなら、と託すことにしたのに、明らかな失態だ。


ショウに至っては、リヒトを無言で睨み付けている。青筋をたてながら。

「―リヒト。どうして、こんなことになった?」

ショウが口火をきった。

「私にも、分からない…」「リヒト!!お前、まさか…」

「―!違う!本当に知らないんだ!!」

最後まで言わせずに、リヒトは否定する。

一瞬触発で睨み合う2人の間に割り込み、これ見よがしにため息をつく。

「まあ、それは置いといて…とりあえず、知ってることだけでも話してよ。」

リヒトは、本当に分からないんだ、と前置きして話はじめた。